タッチポイントWeb編集部

ECサイトの集客をフリーランスに直接外注する方法|費用相場・選び方・依頼の流れ

ECサイトの集客をフリーランスに直接外注する方法|費用相場・選び方・依頼の流れ

ECサイトの集客をフリーランスに直接外注する方法|費用相場・選び方・依頼の流れ

ECサイトの集客は、代理店に「丸ごと一括」で頼むより、業務を分解して実績の確かなフリーランスに直接依頼するほうが、同じ予算でも実際に手を動かす人に渡る金額が増え、連携も密になります。ただし注意点が一つ。集客をひとまとめにして「一括で丸投げ」しようとすること自体が、失敗の入口になりがちです。この記事では、代理店・クラウドソーシング・直接発注の費用を利害中立の立場で比較し、業務別の人選、信頼できる相手の見極め方、初めての依頼の進め方、契約の注意点まで、発注経験ゼロでも動ける形で整理します。

EC集客を「フリーランスに直接外注する」とはどういうことか

EC集客の外注先は、大きく3つの経路に分かれます。

  1. 大手の代行会社・広告代理店に頼む
  2. クラウドソーシングやフリーランスエージェントで探す
  3. 実績を確認できるフリーランスに直接頼む

このうち3番目の「直接発注」とは、発注者とマーケターが、間に営業担当や中間業者を挟まず、対等に話せる関係をつくることを指します。打ち合わせで顔を合わせる相手が、そのまま実際に手を動かす人。意思決定者と実務担当者の距離が限りなくゼロに近い、という点が他の2経路との決定的な違いです。

なぜ今、この直接発注が増えているのでしょうか。背景には市場の拡大と、コスト・品質の両面での見直しがあります。

経済産業省の調査によると、2024年の日本国内BtoC-EC市場規模は26兆1,225億円(前年比5.1%増)に達し、物販系のEC化率は9.78%まで上昇しました。市場が伸びるほど競合も増え、「出店すれば売れる」時代は終わり、集客は多くのEC事業者にとって重大な経営課題になっています。

一方で、外注のあり方には不満も募っています。あるECカートの調査では、担当者の77.8%が「運用開始後に対応品質が下がった」と回答しています(コマースピックが2026年に発表)。契約前の提案は魅力的だったのに、いざ動き出すと質が落ちる——この体験が、「どこに頼むか」より「誰が動くか」を重視する直接発注へのシフトを後押ししています。

さらに、副業・フリーランス市場そのものが拡大しています。市場規模は2025年に8兆円、2030年には12兆円に達するとの予測もあり、専門スキルを持つ個人に直接アクセスできる環境が整いつつあります。広告単価の高騰で「広告費+手数料20%」を払い続けることへの疑問が広がり、特に月予算30万円以下の事業者を中心に、フリーランスへの直接発注に切り替えるケースが増えています。

「代行会社に依頼」と「フリーランスに直接依頼」は何が違うか

最大の違いは、話す相手と動く人が同じかどうかです。

代行会社では、商談で印象の良い提案をする営業担当と、契約後に実際に手を動かすメンバーが別人になりがちです。発注者が「こうしたい」と伝えた意図は、営業→ディレクター→実務担当という伝言の過程で少しずつ削れていきます。

EC改善支援を手がけるシンクパートナーズは、「コンサルティング会社に分析と提案を依頼し、別の制作会社に実装を依頼する体制では、伝言ゲームのように情報が劣化し、当初の意図とは異なるアウトプットになる」という実例を挙げ、一気通貫で対応できる担当者の重要性を指摘しています。

直接発注では、この伝言ゲームが構造的に発生しません。話す相手=動く人なので、意図がそのまま施策に反映され、修正のスピードも上がります。発注者にとっての「言いたいことが伝わらないストレス」が減るのは、見えづらいけれど大きなメリットです。

そもそも「EC集客」をフリーランスに丸ごと頼めるのか

ここで一つ、この記事の核になる逆説をお伝えします。「EC集客」は単一のスキルではありません。 広告運用、SEO、SNS、LINE・CRM、CRO(コンバージョン最適化)、データ分析——これらはそれぞれ異なる専門の集合体です。

「集客が得意な人を1人見つけて全部任せたい」という発想は自然ですが、現実にはすべての領域を高いレベルでこなせる万能型はごく稀です。Google検索広告の運用に強い人と、Instagram運用に強い人、LINEのステップ配信を設計できる人は、たいてい別人です。

そのため、まずやるべきは「誰に頼むか」を考える前に、自社の集客課題を業務単位に分解すること。そのうえで、各業務に最適な専門を充てていく。一括丸投げが失敗の入口になるのは、この分解をスキップして「集客」というあいまいな塊のまま投げてしまうからです。具体的な業務分解と人選は後半で詳しく扱います。

費用相場と「見えないコスト」——3経路を中立比較する

費用を考えるとき、多くの記事は「月◯万円」という表面の金額しか書きません。しかし本当に重要なのは、その金額のうち、実際に手を動かす人にいくら渡るかです。月30万円を払っても、広告運用手数料(業界標準20%前後)や初期費用・最低手数料が上乗せされる分、実務そのものに回る予算は想定より少なくなるケースがあります。ここでは利害中立の立場で、3経路を数字で並べます。

経路別の費用相場一覧

下の表は、各種費用調査(デジタルドロップ、ランサーズ、フリーランス-start、ECのミカタ等の公開データ)をもとに、3経路の相場をEC集客の主要業務ごとに整理したものです。

項目 大手代理店・代行会社 クラウドソーシング/エージェント経由 フリーランス直接発注
広告運用(リスティング・SNS) 30〜50万円以上+広告費 パッケージ10〜50万円/月 10〜20万円+広告費
SEO・コンテンツ制作 20〜80万円/月 案件により変動 15〜60万円/月
SNSオーガニック運用 月額に内包されがち 数万円〜 3〜20万円/月
LINE・CRM構築 初期50〜150万円+月10〜40万円 パッケージで変動 初期10〜30万円+月5〜15万円
初期費用 10〜30万円 サービスにより変動 0〜5万円程度
最低契約期間 6ヶ月〜1年 案件単位〜数ヶ月 1〜3ヶ月
中間マージン 広告費の18〜22%(業界標準)+初期費用・最低手数料 契約額の20〜30%+システム手数料 なし(報酬がそのまま本人へ)

この表から読み取れるのは、直接発注は同じ業務でも月額が代理店の約2分の1〜3分の1に収まりやすく、初期費用も最低契約期間も軽いということです。たとえば広告運用なら、大手代理店の月30〜50万円に対し、フリーランス直接発注は月10〜20万円が目安。差額は月10〜30万円以上にのぼります。LINE・CRM構築でも、専門企業の初期費用が50万円以上かかるのに対し、フリーランス直接なら初期10〜30万円から始められるケースがあります。

クラウドソーシングやフリーランスエージェント経由は、一見手軽ですが、契約額の20〜30%が中間マージンとして抜けます(フリーランス-startの相場データより)。ランサーズのようなプラットフォームでは発注者側にも5.5%のシステム手数料がかかり、受注者側の手数料も最終的な価格に転嫁されます。「フリーランスに頼んでいる」つもりでも、実は仲介コストを払っているわけです。

「広告費20%手数料」と少額予算の落とし穴

広告運用を代理店に頼む場合、ほぼ業界標準として広告費の20%が手数料として上乗せされます(BtoC ECでは18〜22%が一般的)。月の広告費が100万円なら手数料は20万円。これだけでも小さくありませんが、問題は少額予算のときです。

多くの代理店は「最低手数料5万円」を設定しています。仮に月の広告費が20万円だとすると、本来なら手数料は4万円(20%)のはず。ところが最低手数料が適用されて5万円になるため、実質的な負担率は25%に跳ね上がります。予算が小さいほど、手数料率が重くのしかかる構造です。

さらに見落とされがちなのが、「手続きの重さ」というコストです。広告代理店CEOのヒロ氏はnoteで、「10個の仮説を立て、10枚のバナーを即座に作り、市場にぶつけて数字を見る」というPDCAの速度が競争力を決めると述べています。ところが従量課金型の外注では、施策のたびに「見積もりを取り、稟議を通し、追加費用を支払う」手続きが挟まり、本来気軽に回すべきABテストをためらわせてしまう、と指摘しています。直接発注で密に動ける関係なら、この摩擦を減らせます。

料金体系(月額固定/成果報酬/複合)の選び方

費用の話で必ず出てくるのが料金体系です。代表的な3タイプを整理します。

料金体系 メリット デメリット 向くケース
月額固定型 予算が読みやすい/継続的に施策を回せる 成果が出なくても費用は発生 中長期で集客を育てたい場合
成果報酬型 成果が出なければ費用が抑えられる 成果の定義が難しい/不正操作リスク/対立時の仲裁手段がない 成果指標が明確に切り出せる単発施策
複合型(固定+成果連動) 双方のリスクを分散/継続性と成果意欲を両立 設計がやや複雑 多くのEC集客案件

注意したいのは、成果報酬型は発注者・受注者の双方にとって、実は難しい仕組みだという点です。発注側から見ると、「成果」をどう定義するか(売上か、CV数か、流入数か)が曖昧になりやすく、外部要因で数字が動いたときに切り分けられません。意見が対立しても、間に立つ仲裁役がいません。受注側から見ても、努力が数字に直結しない領域では報われにくく、結果として短期で刈り取りやすい施策に偏りがちです。

現実的な落としどころは、月額固定をベースに、一定の成果連動を組み合わせる複合型です。継続的に施策を回せる安定性と、成果を伸ばすインセンティブを両立できます。フリーランスへの直接発注なら、こうした柔軟な設計を本人と直接すり合わせられるのも利点です。

EC集客を「誰に」頼むか——業務別の人材選び分けマップ

前半で触れたとおり、EC集客は単一スキルではありません。ここでは「集客が得意な1人」を探すのではなく、業務ごとに最適な専門を充てる発想で、選び分けの軸を具体化します。各業務で見るべき実績やスキルの「毛色」が違うことを押さえてください。

参考までに、EC集客で発注される主要業務と直接発注の月額目安を整理しておきます。

業務 内容 直接発注の月額目安
リスティング広告運用 Google/Yahoo!広告の入札・最適化 10〜20万円+広告費
SNS広告運用 Meta/Instagram/TikTok広告 10〜20万円+広告費
SEO対策 内部対策・コンテンツ制作 15〜60万円
SNSオーガニック運用 投稿作成・コメント管理 3〜20万円
LINE公式アカウント構築・運用 友だち獲得・配信・ステップ設計 初期10〜30万円+月5〜15万円
CRM・メルマガ リスト設計・配信・分析 3〜10万円/月
CRO(コンバージョン最適化) LP改善・ABテスト・分析 5〜30万円/月
データ分析・レポーティング GA4・各広告媒体の分析 5〜15万円/月

広告運用に強い人の見つけ方

広告運用と一口に言っても、媒体ごとに専門性が分かれます。Google検索広告(リスティング)は購買意欲の高いユーザーを刈り取る設計が得意な人、Meta・Instagram広告はクリエイティブとターゲティングで需要を喚起する人、TikTok広告は動画の文脈を理解している人——と、得意領域が異なります。

選定では、運用実績を数字で見るのが基本です。ROAS(広告費に対する売上の回収率)の目安は一般的に300〜500%が目標ライン、500〜1,000%なら良好とされます(Shirofuneの業界平均データより)。CPA(顧客獲得単価)をどれだけ改善したか、過去の事例を具体的な数字で語れるかどうかが、実力を測る手がかりになります。報告例として、楽天ECモールでCPAを約2分の1に削減した、といった事例も各種報告(ミエルカマーケティング等)で見られますが、こうした数字は「自社と近い業種・規模での実績か」とセットで確認することが大切です。

SEO・モールSEO・SNSオーガニックは「別スキル」

集客の中でも、広告(ペイド)とオーガニック(無料流入)はまったく別の人材領域です。さらにオーガニックの中でも、汎用的なWeb SEOと、楽天・AmazonといったモールのSEOは別物。モールには独自の検索アルゴリズムと表示ルールがあり、汎用SEOの知見がそのまま通用しないことも多いためです。

選定の肝は、自社と似た業種・規模の実績があるか。EC支援のebisumartも、選定基準として「自社と似た業種・規模の実績」「担当者の専門知識」「コミュニケーション頻度」を挙げています。化粧品ECに強い人がBtoB製造業のロット販売を理解しているとは限りません。業種特有の事情への理解があるかは、必ず確認しましょう。

LINE・CRM・リピート施策に強い人材の特徴

近年、EC集客の主戦場はリピート獲得に移りつつあります。新規獲得の広告費が高騰するなか、LINE公式アカウントとCRMを組み合わせて既存客のリピートを伸ばす施策が主流化しています。LINEのステップ配信やセグメント配信、CRMでの顧客分析は、広告運用とはまた別の専門スキルです。

この領域では、ツール設計だけでなく「お客さまとの継続的な関係をどう育てるか」という発想を持つ人が向いています。たとえば、タッチポイントWebに掲載中のあるLINEマーケターは、ShopifyとLINE構築を一気通貫で手がけ、発注者に対して「お客さまの会社の一員という意識」で関わることを大切にしていると語っています。間に業者を挟まず、長期で伴走してくれる個人だからこそ持てる距離感です。

LINEを使った集客・CRMに強いマーケターを探すなら、タッチポイントWebの#LINEマーケティング 掲載者一覧で複数の専門家のプロフィールを比較できます。

ブランディング視点で集客全体を設計したい場合

単発の施策を積み上げるのではなく、ブランドの世界観や一貫性から集客全体を設計したいケースもあります。とくにD2Cや独自商品を扱うECでは、広告のクリエイティブ、SNSのトーン、商品ページの世界観がバラバラだと、いくら流入を増やしても購買やリピートにつながりません。

こうした「上流から組み立てる」タイプの依頼には、ブランディングの視点を持つ人材が適しています。ブランディングからEC集客を組み立てたいなら、タッチポイントWebの#ブランディング 掲載者一覧もあわせて見てみてください。

信頼できるフリーランスかどうかを見極める5つのポイント

直接発注で最も不安なのは、「スキルが本当に担保されているのか分からない」点でしょう。クラウドソーシングの星評価だけでは判断しきれません。ここでは見極めの具体策を整理します。

ポイント1:ポートフォリオは「数字」で読む

実績は「きれいな制作物」ではなく数字で読みましょう。施策前後のCVR・CPA・売上がどう変化したか、その変化に再現性があるか、そして自社と業種・規模が近いか。報告例として、自社集客メディアが7ヶ月でPV5倍、ECモールの商品ページ改善でCVR約2倍、といった事例(ルビーグループ等の公開事例)もありますが、大切なのは数字の大きさより「どんな前提で、何をして、どう変わったか」を本人が説明できることです。

ポイント2:過度な成果保証は逆に警戒する

「3ヶ月で売上2倍を保証します」といった断言には、むしろ注意が必要です。ebisumartも、過度な成果保証は信頼性が低いと警告しています。SEOは効果が出るまで時間がかかり、EC改善は継続的なプロセス。誠実なプロほど、保証ではなく「仮説と検証の進め方」を語ります。

ポイント3:初回ヒアリングで聞くべき3つの質問

初回の相談で、次の3つを必ず聞いてください。

  1. 実際に手を動かすのは誰か——営業と実務の乖離を潰す質問。直接発注なら「私です」と即答できるはずです。
  2. 過去の失敗事例と、その対処——うまくいった話だけでなく、つまずきと挽回を語れる人は信頼できます。
  3. 自社の業種で、具体的にどうアプローチするか——一般論ではなく、自社の状況に即した話が出てくるかを見ます。

ポイント4:コミュニケーションの相性とスピード

長く伴走してもらう相手だからこそ、連絡のレスポンスや言葉の通じやすさは重要です。タッチポイントWebに掲載中のあるShopifyコーダーは「コミュニケーションを一番大切にしている」と語っていますが、技術力と同じくらい、やり取りのしやすさが成果を左右します。

ポイント5:「直接会って確認されている」ことの意味

プラットフォーム上の星評価は便利ですが、誰がどんな基準で付けたかは分かりません。これに対し、第三者が事前に本人と直接面談して確認しているという事実は、より具体的な信頼の担保になります。経歴や得意領域、人柄を、運営者が実際に話して把握しているからです。

タッチポイントWebは、すべての掲載者と運営者が直接面談したうえで紹介しています。これは「うちが一番」という話ではなく、発注者が見極めにかける手間と不安を、第三者の事前確認である程度肩代わりできる、という実利の話です。

初めての発注——依頼から業務開始までのリアルな流れ

「相談→見積もり→契約」と言葉にすると簡単ですが、初めてだと各ステップで何をすればいいか分からず、最初の一歩が重く感じられます。ここをゼロから言語化します。

最初のメッセージで何を伝えるか

最初の問い合わせで伝えるべきは、次の4要素です。これさえあれば、相手は的確な提案を返せます。

  1. 現状の数字(月商、流入数、CVRなど分かる範囲で)
  2. 困っている課題(何を伸ばしたいか、どこで詰まっているか)
  3. 予算感(月◯万円程度を想定、と幅でOK)
  4. 期待する関わり方(実務を任せたいのか、伴走してほしいのか)

そのまま使えるメッセージ文例を挙げておきます。

はじめまして。〇〇(商材)のECサイトを運営しております。現在、月商は約〇〇万円、サイトへの流入は月〇〇程度ですが、購入率が伸び悩んでいます。広告運用とLP改善を中心に、月〇〜〇万円ほどの予算でご相談できればと考えています。実務を任せつつ、施策の意図も共有いただける形を希望しています。可能であれば一度オンラインでお話しできますか。

KPI・報告頻度・契約期間をどう合意するか

成果の握り方も大切です。KPIは「売上2倍」のような最終結果ではなく、自分たちでコントロールしやすい中間指標で合意しましょう。CTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)、CPA(獲得単価)などです。最終的な売上は外部要因にも左右されるため、中間指標で進捗を測るほうが建設的です。

あわせて、報告の頻度(週次か月次か)、連絡手段(Slackやチャットツール)、定例ミーティングの有無も最初に決めておくと、後のすれ違いを防げます。

試用期間(スモールスタート)と継続判断

直接発注の大きな利点は、小さく始められることです。大手代理店が6ヶ月〜1年契約を求めるのに対し、フリーランス直接発注なら1〜3ヶ月の短期から始めるのが現実的。まず1〜2ヶ月、限定した範囲で一緒に動いてみて、コミュニケーションの相性や仕事の質を確かめてから、本格的に任せる範囲を広げる——という進め方ができます。最初から大きく賭けず、相性を確認しながら関係を育てられるのは、直接つながれる相手だからこそです。

失敗しないための注意点と契約のポイント

最後に、つまずきやすいポイントを回避策とセットで押さえます。

「丸投げ」せず、社内にノウハウを残す

外注先に任せきりにすると、ノウハウが社外に流出し、社内に何も残らないリスクがあります。これを避けるには、施策の意図やレポートの型を共有してもらうことを最初に求めましょう。

将来的に一部を内製化したい場合、着手順にもセオリーがあります。EC売上支援で知られるかわくぼ氏は、外注業務を内製化するなら「バナー制作・商品ページ作成・広告運用・データ分析の順で着手すべき」と述べています。手をつけやすいクリエイティブから段階的に巻き取り、専門性の高い分析は最後に、という順序です。

業務委託契約・秘密保持で確認すべき項目

口約束で始めず、最低限、次の項目を契約書で確認しましょう。

  • 成果物の権利帰属(広告アカウントや制作物が自社に残るか)
  • 秘密保持(顧客データや売上情報の取り扱い)
  • 解約条件(何ヶ月前の通知で解約できるか)
  • 再委託の有無(本人以外に作業が回らないか)

そして、忘れがちですが重要なのが、「成果が出なかったとき」の撤退基準を事前に決めておくことです。何をもって継続・中止を判断するかを最初にすり合わせておけば、いざというときに感情的な対立にならず、お互いに納得して関係を見直せます。

まとめ——直接発注が向いている発注者・向かない発注者

EC集客の直接発注は、すべての事業者に万能ではありません。最後に向き不向きを整理します。

向いている発注者

  • 自社で意思決定でき、施策に密に関わりたい
  • 中間マージンを減らし、予算を実務に充てたい
  • 相手と長期で関係を育てたい

慎重に検討したほうがよい発注者

  • 完全に丸投げして一切関与したくない
  • 社内に窓口役を一人も置けない

結論はシンプルです。「集客」を一括で投げるのではなく、業務を分解し、各領域で実績の確かな人と直接つながる。 これが、同じ予算で成果を最大化する現実的な道筋です。まずは小さく相談し、相性を確かめながら関係を育てていきましょう。


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この記事はタッチポイントWeb編集部が執筆しました。